テックブログの代わりに YouTube 動画を作ってみる

今日 YouTube に「ざっくりわかる Flutter」という動画を投稿しました。 初心者・非エンジニア向けに具体的なコードの説明は省いてまずは Flutter がどんなものか知ってもらうための動画です。

こういう動画を作るのは初めてだったのですが、作ってみると意外と楽しかったので始めた経緯や作り方を書いておこうと思います。

なぜ動画にしようと思ったか

エンジニアの情報共有は Zenn や Qiita などのブログサービスや個人ブログ、Twitter など基本的にテキストベースのものが多いです。

ソースコードを扱う以上一番手っ取り早い共有方法であるので今後もそれらの地位が揺らぐことはないと思いますが、 一方で動画を使ったハウツーはそれらに比べて極端に少ないなと思います。

個人的に YouTube をよくみることもあり、例えば最近はゲームの攻略情報などはほとんど YouTube で得ています。

プログラミングに関することも、コードがあまり出てこない初歩的な内容や概念的な理解が重要なものであれば動画を使った情報共有が便利なこともあるんじゃないかと思ったのが 初めに動画を作ろうと思ったきっかけです。

正直 YouTube 動画は「YouTuber」のイメージが強くて自分が動画を投稿することに少し気恥ずかしさもあるのですが、 優しい目で見てもらえると助かります。

準備したこと

顔出しする必要は特にないかなと思ったので、声の録音と簡単なアニメーションつきの映像を合わせて動画にする事にしました。

初めは習うより慣れろということでとりあえずいきなり動画を撮ってみたのですが、話す内容がまとまらなくて全くうまくいかなかったので、 今回は話す内容を全部事前に原稿におこしています。

実際に使った原稿

https://itome.team/blog/2022/07/flutter-at-a-glance

また最初に動画を撮ったときは MacBookPro の内蔵マイクを使っていたのですが、どうしても音質が気になったので専用のマイクを買いました。

https://www.amazon.co.jp/dp/B08KY7G1GV

3 万円くらいの高い買い物でしたが、音質がかなり改善されたのでこれは結果的に大成功でした。

出来上がりの動画の声が聞き取りやすくなることもありますが、それ以上に編集中は自分の声を聞き続けるので無駄なノイズが入っていないのは思った以上に快適でした。

動画編集のやり方

編集ソフト

原稿とマイクを用意したことで録音までは順調に進んだのですが、 動画編集に関してはズブズブの素人なので編集ソフトを選ぶところから始めました。

たまたま直近の仕事で必要だったので Adobe のライセンスを持っていたため有名な Premiere Pro を試していたのですが、 iCloud の同期を切ったタイミングで Premiere Pro 編集データが吹っ飛んだときに、お試しで乗り換えたDavinci Resolveという編集ソフトの方が馴染んだため、今はそちらを使っています。

Davinci Resolve は Black Magic Design という編集用ハードウェアを作っている会社のソフトで、 高機能な上に動作がサクサクで、さらにほとんどの機能が無料で使えるという太っ腹な編集ソフトです。

VFX 用のソフトウェア(Adobe でいうところの After Effects)が Fusion という名前で編集ソフトに統合されていて、 複雑なエフェクトを含め全ての作業を一つのソフトウェアで完結させられることを売りにしているようです。

実際 Fusion はかなり便利で、Premiere Pro 単体では難しいような編集もできるのですが、 逆に Fusion が便利すぎるせいで簡単な編集にも Fusion をいじる必要が出てくるような気がしました。 四角形を表示するだけでも調べると Fusion を使う説明が出てくるので、初心者にとっては少しハードルが高いかもしれません。僕もまだ使いこなせていないです。

編集の流れ

録音データをカット編集して噛んでいる部分や空白をトリミングしたら次はテロップを入れます。

データが飛ぶまえに Premiere Pro で一度全部のテロップを入れたのですがかなりの時間がかかったので、 Davinci Resolve に切り替えたあとはVrewという音声を自動認識してテロップを生成してくれるソフトを使いました。

利用規約をみる限り裏側は GCP の Speech-to-Text API らしいのですが、精度がかなり良くてほとんど修正不要のまま動画にテロップとして挿入することができました。

人力だと数時間かかったところが数分で済んでしまい、改めて AI 技術の進歩に驚かされました。 めちゃくちゃ便利なのでもし同じように動画を作ってみたい人はぜひ試してみてください。

さて、顔出ししない方針にしたのでここまでの作業で真っ暗な画面に声とテロップだけ入っている動画が出来上がりました。 それだけではさすがに寂しいので参考映像やちょっとしたアニメーションを入れていきます。

実際に手元でコードを書いている様子を録画したりいろんなサンプルアプリをビルドしたりして資料を集めているうちに 1 ヶ月以上がかかってしまいました。 これは完全にかかりすぎなので、次からは何か時短の工夫をする必要がありそうです。

やってみてどうだったか

かなり時間はかかりましたが一応納得のいく動画が作れて、何より楽しかったのでとても満足です。

次は Web 関連の技術について何か動画作ろうと思います。